仏像の種類 如来
仏像には大きくわけていくつかの種類があります。
その最高峰に位置づけられるのが如来です。
そして如来の他には菩薩、明王、天部、羅漢・高僧
といった仏像が存在しています。
それぞれ解説したいと思います。
如来とは悟りを開いた人のことで、特に悟りをひらいた後の釈迦の姿で表されます。
その特徴はまずヘアスタイル。
パンチパーマのようにくるくると丸まっています。
そして頭頂部は「肉髻」(にっけい)と呼ばれ盛り上がっています。
その他「如来三十二相」と呼ばれる32個の体の特徴があり、これらは超人的な存在であることを示しています。
如来の中には、釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来、大日如来などがあります。
如来三十二相
如来の32の特徴の主なものをピックアップしてみましょう。
・肉髻とよばれる頭頂部の隆起
・髪の毛がカールしている
・目が青い
・歯が40本ある。
・体が金色
・眉間に白い毛がくるくると丸まっている
・偏平足
・足の裏に法輪がある
・手に水かきがある
とこんなふうにいろんな特徴があるわけです。
釈迦如来
では如来の種類をみていきましょう。
まず、釈迦如来です。
釈迦如来は、如来の中でももっとも釈迦本人に近い姿をしているとされています。
釈迦が悟りを開いた時を描いているので服装は質素なものしか身につけていません。
釈迦は29歳から修行を始め35歳で悟りを開いています。
そして80歳で入滅しますが、仏像の始まりはこちらの記事でもあるように、その500~600年後で、当初の仏像は釈迦を表していた釈迦如来なのです。
薬師如来
薬師如来は、病気を治してくれる如来として信仰を集めてきました。
姿は基本的に、釈迦如来と同じで顔も、質素な服装も似ています。
特徴は、薬壺(やっこ)を持っていることです。
薬壺の中には、どんな病気も治す万能の薬が入っているとされています。
しかし、薬師如来の中でも古い時代の像には薬壺をもたないものもあり区別がつきにくいですがその場合に見分ける方法は如来の両脇に配置される脇侍で区別することです。
薬師如来の脇侍は、日光菩薩と月光菩薩(がっこうぼさつ)です。
日光菩薩は太陽をあらわす日輪を持ち、月光菩薩は月の光をあらわす月輪(がちりん)を持っています。
阿弥陀如来
阿弥陀如来は、人間が死んだときに極楽浄土へ連れて行ってくれる如来です。
その時は、「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば、阿弥陀如来が迎えに来てくれるというものです。
その来迎の方法には9つの段階があり、その段階に合わせて阿弥陀如来の持つ印相が9つあるということです。
その中でもよく見られるのは2種類で、ひとつは「OK」のように人差し指と親指で輪を
作る「来迎印」。
もう一つは両手の指で輪を作り足の上で重ね合わせる
「阿弥陀定印」。
どちらも極楽行きを約束される「OKですよ」の意味だそうです。
阿弥陀如来の脇侍として配置されるのは観音菩薩と勢至菩薩が多いです。