仏像 脱活乾漆造りの技法 奈良 興福寺

仏像 脱活乾漆造りの技法

幻の仏像技法と言われる脱活乾漆造りを再現した様子です。

仏像の技法を解説した動画です。

 

この技法で作られた仏像は奈良、興福寺にあります。

 

シノラーがレポートしています。

 

奈良・興福寺の仏像

奈良の興福寺は五重塔で知られ、世界文化遺産にも登録されています。

貴重な国宝の数々を収蔵した「国宝館」では、僧侶の解説を聞きながら貸切で館内を巡る特別拝観プランもあります。

 

ここには国宝の仏像が数々納められており、その姿は圧巻です。

 

海外由来の阿修羅像を含む乾漆八部衆立像が8体あります。

阿修羅はゾロアスター教の神様で、とても古い時代の神様です。

仏教の守護神である帝釈天と戦ったという神話があり、戦いの神様とも言われています。

 

そのため興福寺以外の阿修羅像には憤怒の表情をしているものも多いのですが、

興福寺の阿修羅像はどことなく悲し気な表情をしています。

 

この8体の像のうち、1体だけ体を失ってしまった像が五部浄像(ごぶじょうぞう)。

頭には地上で一番大きい動物であるゾウの冠をかぶっています。

この五部浄像が、上記動画の脱活乾漆造(だっかつかんしつづくり)という製法で作られています。

 

 

阿修羅像の向かい側には、「千手観音立像」があります。

千手観音の手は42手あります。

中央で合掌する2本を除く40本の手が二十五有(にじゅうごう)の仏教世界の生き物を救うと言われ、

40×25=1,000ということで千手観音になるんだそうです。

もともと食堂の本尊だった千手観音は、今も当時と変わらない場所に安置されていて、

法要時にはこの国宝館でお経を読み上げるのだそうです。

 

それから釈迦如来像、頭だけの薬師如来像が展示されているコーナーもあります。

 

他には金剛力士像も見どころです。